「YAKUGAI AIDS」ブース ボランティア感想文 | ネットワーク医療と人権 (MERS)

Newsletter
ニュースレター

「YAKUGAI AIDS」ブース ボランティア感想文

第7回 アジア太平洋地域エイズ国際会議 参加報告
「YAKUGAI AIDS」ブース ボランティア感想文

今日は七夕 -私たちにも、HIV/AIDSと共に人生を歩む人にも安心と安らぎがありますように-

7月7日 江口 依里

 2005年7月1日から7月5日まで、神戸において開催されていた「第7回アジア・太平洋地域エイズ国際会議」にボランティアとして参加させていただいてきました!

 「第7回アジア・太平洋地域エイズ国際会議」と聞いたらちょっと仰々しいと思いません?とっても楽しい国際会議でした。主に「YAKUGAIブース」と「PWAラウンジ」で参加させてもらったのでそれらを中心にレポートさせていただきます!

 「YAKUGAIブース」では、立ち寄ってくださるかたがたを浴衣姿でお出迎え。とってもかわいい京都のお菓子を出しておもてなしをしました。珍しいのか、とっても喜んでくださいましたよ。

 国際会議なので、東アジア、東南アジアの国々からはもちろん、アメリカやアフリカからもブースに足を運んでくださった方々がいらっしゃいました。ブースの目的はそのかたがたに薬害エイズについて知ってもらうこと。

 お茶を飲みながら、かわいいお菓子を食べながら、雑談をしながら・・・「薬害エイズ」とは何かを知ってもらおうとたくさんの人にお話をしました。
 これが、結構みなさん、興味をもって聞いてくださいました(*'-'*)

 薬害エイズが国・製薬会社・血友病専門医の「過ち」によって引き起こされたことを知り、その「過ち」による犠牲者が約2000人、血友病患者の約40パーセントを占めることを知った彼らは言葉を失い、「本当に残念なこと」とおっしゃいました。
 エイズの最近の関心ごとは予防に向いているかもしれない。又は、ワクチンの開発に向いているかもしれない。でも、薬害エイズという事件が起きたこと、そしてその被害にあった人々がいること。そのことを歴史に、人々の心に刻んでおくことは絶対に必要ですね。
 二度とこのような事件が起こらないためにも。。。
 下の写真は医薬品による被害を二度と起こさないことを誓って建てられた「誓いの碑」。皆さんもご存じだと思います。

薬害根絶誓いの碑

 なんだかしんみりしてしまいました!!薬害ブースでは、訪れた方々に短冊も書いてもらいました!七夕ですし。日本の文化にも触れてもらいたいですしね。
 薬害ブースに飾ってあった笹は短冊で一杯になりました(*’-’*)

 訪れてくださる方々に短冊を書いてもらいながら、彼ら、彼女らの願い事を見せてもらいました。

 多かったのは「HIV/AIDSへのスティグマと偏見がなくなるように。」
 このことを、それほど多くの方々が感じているとは思わなかったです。
 世界共通の課題なんだと再認識しました。

 スティグマと偏見の問題は本当に複雑で、難しい問題だと思います。HIV/AIDSを持っている、だから差別される。それほど単純ではないですね。そこには、HIVが性感染するという特徴、あるいは、貧困であったり、宗教であったり、民族であったり、本当にさまざまな要因が絡み合って差別や偏見が二重、三重になって問題が大きくなりますね。

 世界でHIVと共に人生を送る人々は二重三重の偏見・差別と日々戦うこと余儀なくされている人がほとんどであると思います。

 右の写真は「レッドリボン」。もともとは追悼の気持ちを表すものだったけれど、今では「エイズに関して偏見を持っていない、差別しない。」というメッセージがあるのだとか。

 もちろん、こんなリボンなどなくても差別や偏見がなければいいのだけれど、HIV/AIDSに対する差別偏見がなくなるよう願っている人がいるのだということをこのリボンを通じて少しでも多くの人に知ってもらうことは少しずつ差別や偏見をなくしていくことにつながるのではないかと私は感じています。

 「PWAラウンジ」は、そんなHIV/AIDSと共に人生を歩んでいる人々に少しでも安心してくつろいでもらえるように用意されました。PWAとはご存知の通り、People with(HIV/)AIDSの略ですね。

 PWAラウンジではもともとのお友達同士で来られているかたもいらっしゃいましたが、ラウンジの中では人種、民族、ゲイ、セックスワーカー、の皆さん、和気藹々とおしゃべりを楽しんでらっしゃいましたよ。といっても、見た目からこの人はゲイであるとかわからないんですけどね。HIVに感染しているかどうかももちろん分からないんですけど、一応HIV感染者のかたのみのラウンジです。

 ここでは、みなさん本当にオープンに話をされていましたよ。ゲイの方が「あの子かわいいから連れてきて!」なーんて男の方を連れてくるよう頼まれたり☆
 普段の生活がそのような場になりえない人たちにとっては、自分を出せる場、くつろげる場というのは本当に大切です。

 ラウンジでそのことを実感して、彼らにもっともっといろんなおもてなしをしたかったと感じました。「マッサージはないの?」「お昼ご飯はでないの?」という言葉を聴くのがつらかったですね。

 彼らが生きるそれぞれの場所が少しずつでも彼らにとって安らげる場所になっていくといいな、と思います。また、このように安心して集える場所が増えれば、そのような場所に参加しようと思う方が増えればいいなと思います。

 今日は七夕です。私も短冊を書いてつるしました。

 「HIV/AIDSと共に生きる人たちのために私も何か役に立てますように。」

 次回のアジア・太平洋地域エイズ国際会議はスリランカで行われるんだとか。世界でHIV/AIDSと共に生きる人たちの治療面の状況、社会面の状況が少しでもよくなっていることを願っています。

 


7th ICAAPでブース出展とPWAラウンジに参加した感想

大阪大学 濱松 渓子

 7月1日から5日まで開催された7th ICAAPに、私はボランティアとして参加しました。と、言っても、私がお手伝いできたのは3日の薬害HIV感染被害を伝えるブースと4日のPWAラウンジだけでした。それぞれを少しずつ経験した感想を簡単にご報告します。

 7月3日に参加した薬害HIV感染を伝えるブースは、七夕の飾りや浴衣で日本的なアピールをし、他のブースから群を抜いて目立っていました。国外の方に写真を求められることが多く、はじめは緊張しましたが、慣れると写真を撮った時に薬害ブースの説明を少しずつすることができるようになりました。薬害ブースによって、国内外の方に日本の薬害HIV感染被害の歴史・現状や薬害HIV感染患者が主導の団体があることが伝わったのではないかと思います。参加した私自身も、被害者の力で裁判を起こし和解につなげた努力があったことやその意義を改めて考えさせられる機会になりました。

 私は、薬害という考え方をいろいろな方に理解されたいと考えています。治療に不本意に伴ってきた「害」を仕方なかったと受け入れるのではなく、「害」はやはり「害」であるとして、それを発生させた人や社会に非を認めさせることは大事なことだと思います。なぜなら薬害の発生は被害を受けた人達だけの問題ではないからです。薬害HIV感染被害を受けた人たちが存在し、いろいろな困難を経験しているという事実を明らかにし、多くの人がそれを知ることによって、同様な被害が発生することを予防できる社会になるのではないでしょうか。私のこの想像と違って現実はもっと厳しいとは思いますが、ブースに来場した方が「こういう出来事もあるんだ」と考えるきっかけになれたのならば、よかったと思います。

 PWAラウンジへは7月4日に参加しました。私たちボランティアの活動はラウンジへの来場者に居心地よく過ごしていただけるようにすることで、来場者のプライバシーを尊重するための配慮やドリンク・軽食の提供などでした。ICAAP4日目ということもあってか来場される方々もラウンジの利用方法を理解されており、終始落ち着いた雰囲気でした。

 1日目から3日目の間には、来場者が予想以上に多くてラウンジ内に入っていただけなかったり、ランチが提供されると誤解されている方がいたりしたようです。PWAラウンジは安心して休憩できる場として必要な場所ではありますが、あまり大きく宣伝をしてしまうと本当に必要としている方が来場しにくくなってしまうおそれもあると思います。今回のPWAラウンジのアナウンスがどのようになされていたのか詳しくは知りませんが、より効果的に必要な方に利用していただくために、もっと工夫できるのではないかな、と思いました。

 ブースとPWAラウンジの参加を通して、私にとって一番の経験はいろいろな背景を持つ方とお話しをすることができたことです。薬害HIV感染被害者の方、ゲイの支援団体の方、病院の看護師さん、看護学校の先生や学生さん、いろいろな方といろいろなお話をしました。今まで知らなかったことを教えてもらったり、いろいろな考え方があることを知ったり、様々な方たちと出会ったからこその収穫でした。本来ならば、全日参加してもっとお手伝いをして私自身の考えも深めたかったのですが、今回は日程の半分のみの参加ということで時間が足りなかったと感じています。このやりきれなかった不十分な感覚が、また別の活動に参加する意欲につながっていくように感じています。今後もさまざまな活動に積極的に参加していきたいです。

 最後に、今回このような貴重な経験をするきっかけを作ってくださった皆さまやお世話になった皆さまに深くお礼を申し上げます。