薬害肝炎訴訟 報告 | ネットワーク医療と人権 (MERS)

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薬害肝炎訴訟 報告

(文責:特定非営利活動法人 ネットワーク医療と人権 事務局 鵜川圭吾)

 今までの主な経過(前回のNL No.6以降の主な動き)

2003年
 9月19日 大阪薬害肝炎訴訟第5回期日、「薬害肝炎訴訟を支える会・大阪」発足
 9月20日 医療講演会開催(大阪薬害肝炎弁護団主催)
 9月28日 全国原告団結成
 10月3日 立命館大学講演会
 11月8日 京都大学にて学生勉強会
 11月21日 大阪薬害肝炎訴訟第6回期日

 訴訟の経過

 前回の報告から、大阪薬害肝炎訴訟第5回期日、第6回期日(上記参照)が過ぎました。期日を重ねる事に傍聴人が増え、ますますこの裁判への関心が高まっていることを感じさせられます。以下、各公判の内容を端的に述べていきます。

 第5回期日において、原告側は血液製剤(フィブリノゲン)によるC型肝炎感染の危険性、C型肝炎の重篤性が予見できたことを示し、防げる被害を拡大させ続けたことを主張しました。被告である国は、原告が主張するほどC型肝炎が重篤な疾患でないことを主張し、製薬会社はフィブリノゲン製剤には十分な薬効があり、現在においても大出血の際に必要とされることを主張しました。そして、それらに続いて二人の原告の意見陳述が行われました。

 画期的なことは、原告の主張の際に、プロジェクターが用いられ、主張の中身がわかりやすく説明され、傍聴人に対する配慮が感じられたことです。またこのような試みは報道陣の関心も引きました。

 第6回期日では、原告側は前回に引き続きスクリーンを用い、フィブリノゲン製剤に客観的、科学的な有効性の根拠が無かったことを主張しました。被告の国は、血液製剤投与とC型肝炎の因果関係についての原告側の立証が不足していると主張し、その上に適応外使用については法的責任がないと主張しました。もう一方の被告である製薬会社は、C型肝炎の予後に関して、非A非Bと言われた1980年当時は判然とせず、インターフェロン治療ができるようになった今日においても、原告の主張ほど重篤ではないとの主張をしました。その後、二名の原告の意見陳述が続きました。

 第6回公判の報告集会においては、大阪の原告で初めて実名公表に踏み切った桑田智子さんの記者会見が行われ、マスコミ等に大きく取り上げられました。