MERS ニュースレター No.5 巻頭言 | ネットワーク医療と人権 (MERS)

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MERS ニュースレター No.5 巻頭言


 MERSの大きな事業である調査研究事業では、薬害再発防止を目指して血友病医療現場の検証を行っています。2001年に調査委員会を設置し、現在も進行中ですが、この度、その調査委員会の第1次報告書が完成しました。内容については、実際にご覧になっていただきたいのですが、10名弱の血友病やHIV感染症医師を何回か聴き取り、浮き彫りになってきた仮説・これからの調査の方向性などが示されています。今後医師調査の他にも被害者調査がスタートする予定です。まだ緒に就いたばかりといえますが、この調査から明らかになった結果や事実・導かれた提言を、薬害エイズの教訓として後世に残し、薬害再発防止の一助となることを期待しています。

 さて本ニュースレターでは、2002年6月30日に開催されたハンセン病シンポジウム、そして2003年3月16日に開催された肝炎イベントの内容について報告しています。

 元ハンセン病患者の皆さんは、約1世紀もの間、国の隔離政策の下に人権を蹂躙されてきました。ハンセン病シンポジウムでは、元患者さんの置かれてきた厳しい状況を目の当たりにすることができました。この問題は、決して国だけの責任ではなく、真っ正面から見てこなかった私たち国民一人一人の責任であるともいえます。当日来られなかった方にも、ぜひ本ニュースレターを読んでいただき、自分たちの問題として捉え考えていただきたいと思います。

 また昨年10月21日に、フィブリノゲン製剤によってHCVに感染した方々の訴訟が提起されました。我が国には200万人とも300万人ともいわれる肝炎患者がいるといわれており、肝炎シンポジウムは、国民病ともいえる肝炎の実態を明らかにするために行いました。第1部では、長い間肝炎治療と研究に携わってこられた飯野四郎氏に、「肝炎の歴史と現在の治療」について講演をいただき、第2部では、薬害肝炎訴訟の現状・患者のおかれている状況等についてシンポジウムを行いました。本ニュースレターでは、第1部の講演録を掲載しています。第2部の内容については、次号で掲載する予定ですので、ご期待下さい。

 

2003年6月30日
特定非営利活動法人 ネットワーク医療と人権
理事長 若生 治友