薬害エイズ裁判和解6周年記念集会 参加報告 | ネットワーク医療と人権 (MERS)

Newsletter
ニュースレター

薬害エイズ裁判和解6周年記念集会 参加報告

(文責:特定非営利活動法人 ネットワーク医療と人権 理事長 若生治友)


 ネットワーク医療と人権は、2002年4月27日、東京(永田町、星陵会館)で行われた薬害エイズ和解6周年記念集会の後援団体として関わりました。この記念集会に参加してきたので簡単に報告いたします。

 当日の午前11時位に会場に入りましたが、東西原告団、はばたき福祉事業団の方たちと配付資料の封筒詰め作業、献花等の全体的な流れのリハーサルを行っているうちに、あっという間に開場時間の午後1時となりました。

 余談ではありますが、私にとってこの星陵会館は約7年ぶりでありました。確か大阪HIV訴訟が結審する直前だったと思いますが、「あやまってよ’95」という抗議行動(あの厚生省を3500人の人間の鎖で取り囲んだ)のイベントで星陵会館を訪れたことを覚えています。星陵会館の2Fホールの収容人数は200名以上ですが、当時は立ち見となるくらいの行列がありました。今回は、あの時の興奮と熱気はなく、参加者約100名と若干寂しい思いもありましたが、落ち着いた静かな雰囲気の中、520名の亡くなられた被害者に対しての黙祷後、粛々と参加者全員によって献花が行われました。

 献花のあと、東京HIV訴訟弁護団からは清水洋二氏より、和解までの訴訟の全般的な経過、和解後の薬害再発防止に関連する諸活動、今後の課題等について報告がありました。大阪HIV薬害訴訟弁護団からは徳永信一氏より、旧ミドリ十字(現三菱ウェルファーマ)に対する株主代表訴訟の和解、和解条項に基づく真相究明・再発防止のためのシステム作りについて報告が行われました。

 清水氏・徳永氏の報告を聞きながら、和解以降の原告団と厚生労働省との協議の経過・社会の動きを思い出しました。特に「薬害根絶誓いの碑」が建立されたことは、私にとって印象深いものの一つで、その建立式典の日は、特に大雨が降りつづけ、あたかも被害者の涙とも思えるくらいでした。また、その碑文を巡り3年間も協議を要したことは、かたくなな国の責任逃れともいえ、薬害再発防止に消極的な国の姿勢が感じられたものでした。

 その後、さらに薬害ヤコブ、スモン、サリドマイドの被害者団体からの講演では、繰り返される薬害被害への厚生労働省の無作為、機能的欠陥等に対して強い憤りを、また被害者当事者が国と戦って行かなければならない理不尽さ・社会の未成熟さを切々と訴えていました。彼らの声を聞くたびに、私たちネットワーク医療と人権として、今後薬事・医療行政の監視を行い、薬害再発防止のための提言を社会に強く訴えて行かなければならないという責任を強く感じます。

 櫻井よしこ氏の講演の後、大阪HIV薬害訴訟原告団代表・花井十伍氏から声明文の提案がなされました。これまでの我が国の血液行政の不備・抜本的改革の必要性から「薬事法および採決及び供血あっせん業取締法の一部を改正する法案」がまさに今国会審議中で、声明文ではこの法案に対して7項目の提言を行っています。この法案では、特に生物由来製品全般に対して規制されます。この薬事法の改正は重要なポイントといえるでしょう。日程的にも提言を行うには最後のタイミングであるといえます。この声明文は会場全員に諮られ、拍手をもって採択されました。この提言が法案に盛り込まれ、薬害再発防止の一助となることを期待してやみません。